常在菌　美肌

 

 

知らない人も多いと思いますが、私たちの体には、驚くほどたくさんの常在菌が生息しています。

 

肌には約1兆個、腸にはなんと100兆個も存在しています。

 

常在菌にも種類がありますが、その中でもキレイな肌に関わる「皮膚常在菌」や「腸内常在菌」を解説します。

 

 

菌って聞くとなんだか怖いけど、悪い者？それとも良い物？

 

菌と聞くと、思ってしまうのが悪いイメージで、怖いから早く除菌や殺菌しなければと思ってしまいますよね。これは誤解で、菌の中でも良い効果をもたらす、美肌になるためにとても大切な働きを持っている菌もいます。

 

通常、肌の表面には皮膚常在菌、体の中には腸内常在菌が住んでいて、体を正常に健康にしてくれたり、体内の細胞活性化や健やかな便通をしっかり調整して、お肌も美しくしてくれます。

 

しかし現代人は、普段の生活の中で綺麗にする事に慣れすぎて、人によっては極端な清潔への行動をしてしまっています。

 

よって、体に必要な菌まで殺してしまう傾向になってきています。

 

菌は悪者だけでは無いと認識して、一緒に仲良く付き合っていけるように心がけてみましょう。

 

 

 

肌と腸の重要な関係とは！

 

 

 

人の肌と腸にはとても密接な関係があるのを知っていますか。

 

美肌を作る大切な栄養素は胃で分解されて腸で吸収されます。

 

腸のコンディションが悪ければ栄養素がしっかりと吸収されないだけでなく、体に悪影響の毒素も排出されなくなります。

 

また、腸には数えきれないほどのたくさんの細菌が生息しています。

 

この腸内細菌は、分泌する消化液や消化酵素で、消化が不可能な栄養分を分解したり、体内では再生不能なビタミンを合成するなど、非常に重要な役割をもっています。

 

腸内細菌の働きが低下すると、便秘になり体調不良になるなど、肌トラブルの原因を引き起こしてしまいます。

 

実際のアンケートや調査結果では、現代の日本の女性の50%が便秘という結果が出ています。

 

便秘はになると全く良い事は無く、排出しなければいけない腐敗物が体内に残ってしまうので、腸内の善玉菌が減り悪玉菌が増える、という腸内環境の悪循環が続いてしまいます。

 

これが逆になれば、腸内の常在菌のバランスが良くなり、お肌も健康になっていくということになります。

 

 

腸内細菌を正常にバランスよく整える

 

 

 

腸内細菌は主に3種類に分けられます。

 

「善玉菌」「悪玉菌」「日和見菌」になります。

 

日和見菌というのは、始めて聞かれる人も多いと思いますが、善玉菌・悪玉菌のどちらにも入らず、どちらかが有利な方に動く菌です。

 

理想のバランスは、「善玉菌2 : 悪玉菌1 : 日和見菌7」がベストだと言われています。悪玉菌をなるべく減らし、善玉菌をたくさん増やすことが腸内環境を正常にすることになります。

 

 

善玉菌を増やす有効な食べ物

 

腸内細菌の生きていくための食事は、私たちの食べている食べ物と同じです。

 

善玉菌を効果的に増やしてくれる食べ物は、乳酸菌やオリゴ糖、腸の働きを整える食物繊維を積極的に食べましょう。

 

 

●ビフィズス菌・乳酸菌が１番重要！

 

 

 

ヨーグルトや専用ドリンク・発酵食品（キムチや漬物など）にたくさん含まれています。

 

乳酸菌・ビフィズス菌は通常、特に胃酸で死滅してしまい、全てが腸までたどり着くのは不可能でした。しかし現在は、研究や開発が進み「腸まで安定して届く」乳酸菌やビフィズス菌が発売されています。

 

 

●オリゴ糖の役目！

 

乳酸菌のエサとなり、善玉菌を増やしてくれます。

 

 

●食物繊維の力！

 

食物繊維は腸内の環境を善玉菌の棲みやすいように変えることが可能です。腸を上手に刺激し、便の量を極力多くして、排便を自然に促す作用もあります。

 

 

 

肌の表面上に住んでいる菌はどんな菌？

 

 

 

人間の肌の上に生息している菌を「皮膚常在菌」といいます。

 

表皮ブドウ球菌・アクネ菌・マラセチア菌・黄色ブドウ球菌などの種類があり、これらの菌は、なんと1兆個生息しているといわれ、肌の上にある皮脂や汗を食べ物にしています。

 

アクネ菌はニキビの原因で、マラセチア菌はボディニキビの原因と言われていますよね！

 

 

常在菌は普段は、悪い影響を持たず、おとなしく安定して生息することで病原性微生物の繁殖や増殖を攻撃する力を持っています。ところが、何らかの原因でバランスが乱れると、肌のトラブルの原因になります。

 

例えば、アクネ菌ですが、アクネ菌は全身の肌のどこにでも住んでいる常在菌で、ストレスやホルモンバランスの乱れにより皮脂が多く分泌され毛穴を詰まらせ、そこにアクネ菌が集中してニキビができてしまいます。

 

健康に必要で美肌菌と言われる、「表皮ブドウ球菌」は肌の皮脂を食べてグリセリンを出しています。

 

グリセリンは保湿・うるおい・ハリ・バリア・アップなどの効果が期待される成分で、化粧水や化粧品などにたくさん使われている成分になります。

 

 

美しい肌になる菌をチェック！

 

 

 

春や夏だけでなく、一年中、紫外線対策をしましょう！

 

紫外線は、肌の表面と細胞を傷つけ、悪い細菌を傷んだ傷口から入りやすくしてしまいますので、季節に関係なく、一年中、紫外線対策を徹底しましょう。

 

 

暖房器具のエアコン・ファンストーブなどによる肌の乾燥を防ぐ対策はしていますか？

 

肌が乾燥すると、肌細胞の抵抗力や免疫力が低下して、働きが弱くなってしまいます。

 

そうなると肌が攻撃を受け、悪玉菌がたくさん増えて悪影響を及ぼしてしまい、ニキビの原因になります。

 

 

体を冷やしていませんか？

 

体が冷えると血行の流れが弱くなり、新陳代謝も落ちてしまい、バランスが不安定になり、乾燥によるシミ・しわの原因になります。

 

入浴や服装など、体を温める工夫をしてみましょう。

 

 

洗顔をしすぎない！

 

洗顔のしすぎは、最低限必要な油分まで落としてしまい、肌を守る機能を低レベルに落としてしまうことがあります。

 

 

 

ストレスを溜め込んでいませんか？

 

ストレスはさまざまな病気のもとともいわれ、体全体やお肌をカバーする正常な機能を低下させます。

 

自分の好きな事を取り入れて、上手に発散してストレスを長くためないように心がけましょう。

 

 

深い睡眠をとっていますか？

 

質の悪い睡眠や、睡眠不足は、お肌を健康的に保つホルモンなどの分泌をストツプさせてしまいます。深い睡眠・快眠をとりましょう。

 

 

常在菌と仲良く付き合いましょう！

 

皮膚常在菌がバランスよく安定して住むことができる土台作りは、同じく美肌作りにつながります。

 

お肌が受ける外部攻撃（ホコリ・花粉・カビなど）や軽い病原体のようなものも、少しのものであれば皮膚常在菌が守ってくれ、内側から強い肌を作ることができるのです。

 

汚れや不潔になると皮膚常在菌が増えつづけ、肌が弱くなり、気になって肌を強く洗いすぎると皮膚常在菌を死滅させることにもなるので注意しましょう。

 

洗いすぎ、与えすぎをＮＧにして正常なケアを心がけて、生活習慣をや食生活のバランスを正しくして、皮膚常在菌と仲良く付き合いましょう。